2014年07月01日

高校でのインクルーシブ教育の実践

以前、関西テレビの『スーパーニュースアンカー』の番組で、
松原高校の実践を特集されていました。
http://www.ktv.jp/anchor/today/2014_03_27.html

(松原高校についての話は、当時、その同級生だった方からの話を聞いたことがあり、
番組を見ての記事を書きかけていました。
ただ、途中までになっていて、今頃の投稿になります(^_^;))

平野先生の言葉で
「何も知らずに松原高校にきた生徒たちにとって、なぜ入試で不合格になった生徒が松原高校の制服を着るのか、自分の友達だって不合格になっているのに。あるいは、なぜ障害のある子がそういうふうに普通高校で学ぶんだというような気持ちを持っている生徒もいた。だから、運動がどういうことかというと、そういう生徒たちを説得していくというか、そういう仲間とともに暮らしたらもっといろんな学びがあるよとか、当たり前に生きていくってことはみんなにとってもとても大切なことじゃないのかとか、そういうことをクラスとか学年に広げていく意味合いがあった」
ということ大きく頷いてしまった。

『障害のある子もない子も共に』という場は、
今は、まだ全ての人が当たり前に思っているわけではないでしょう。
普通校に行っても
楽しいことばかりが待ってるわけでもないし。

もしも理解のない先生たちの中に放り込めば、
そこで何度も話し合い、先生方を説得し続けるのは、
最初は保護者の役割でもあり、
そもそも、それの繰り返し〜。
仲間がいなくて、一人で話し合うことのしんどさ、
それだけの言葉も必要であれば、心労にもなる。
学校、先生方と対立することなんてできないのだし。

でも、なんでそこまでするのか?というと・・・
周りにいる子どもたちが、当たり前の一人の人として、
当然ながら同級生として接してくれる姿、
そこから展開されていくドラマは、大人になった自分には考えつかなかった
ことがたくさんあって、心打たれていくんですね。
(先生方ともそれらを共有していくことになります。
あ、ちがうな。
先生方こそ、それらを先に体験していかれて、
理解ある先生たちが盛り上がって、理解なかった先生へも
理解が広がるという感じかなぁ〜?)
以前、コメント欄で、たくさんの反論やご批判をいただいた時に
『皆さんにも、体験してほしい!』とお伝えしたことがあったのですが、
(そこでも反論されましたが(^_^;))
体験してみないことには、それ、言葉で伝えることが難しいのだなぁ〜。
だけど、「あ〜、こういうことか!」と目からウロコだと思います。

私自身が、かつて障害のある同級生と一緒に過ごして
彼女のことを大好きだった感情も、
ゆっくりゆっくりと蘇ってきて、その時の私の感情とちぃの周りで支えて
くれた友達らの感覚が、私には交錯しています。

そして、もう一つ理由があります。

障害のある子が授かった時、親は、
我が子の将来を必死で考えますよね?
そして、我が子が小さければ小さい時ほど、
我が子だけを見つめます。
将来の不安、今の社会で我が子が一人になった時、
そのことを見据えて、
我が子に何か一つでもできることを多く身につけさせたい!
そう願わない親は、ほとんどいないと思う。
私も最初はそうでした。

でも、ひとつ、ふたつ、みっつと
できることが増えたら、それでいいのか?と私には疑問がわきました。
できることが増えることは、もちろん嬉しいよ。

だけど、やっぱり将来だって、
誰かに支えられて生きていかないといけないのじゃないかと?
助けてほしい、
わからない、
教えて欲しい、
代わりにやってほしい、
それを伝えられる力が、どこに行っても必要になるのね。
就職するにしても、そのコミュニケーション力が
一番必要になると言われます。
施設でもそうですね。

福祉従事者が不足している、
福祉事業所が不足している、
障害者雇用が進まない、
そんな声も、娘の支援学校時代には多く聞きました。

大阪でも足りているわけではないですが、もっと不足している他県も多いかと
支援学校卒業後に在宅になっている人も多くいる地域の報告も聞きました。
で、それを行政になんとかしてほしい!
と要望するだけで、ホンマにええのんかな?

松原高校の生徒たちにとっては、
障害のある子の進路については、
本人と家族だけの問題、或いは障害のある人たちだけの問題ではなく
学校の生徒たち皆の問題として、皆で考え、動いてられたのね。
それが、大切なことじゃないかと思うんです。

だって、
そんなん家族の問題やわ、と今も思ってるとしたら、
親がいる間は、家族の問題として、親も頑張ればいいけど、
親がいなくなった時、障害当事者だけの問題となって、
本人ひとりで困ることになるやん?

障害のあるなしに関わらず共に過ごしてきた中で、
自然と障害福祉に関わる人も育ってくるし、
そういう地域ほど、福祉事業所も作られきているのが現状です

学校の中も、社会の中も、
いいことばかりだけじゃなくて、問題が起こるのも当たり前で、
人が集まれば、ぶつかり合うことも当たり前で、
それでも、いろんな人がいることで、傷ついたり、助けられたり、
悲しかったり、喜んだり、悔しがったり、おかしかったり、いろんなことが起こって、
それが、また成長にもなり、
自分の問題は、皆の問題になっていき…

それは、結果的に障害者の問題だけに限らず、
他の様々な問題にも意識がいくキッカケにもなり、
社会の抱える問題に、自分も社会の一員として考え意識していく
ことにも繋がっていくんじゃないか?と。
だって、公立の学校には、本当に色々な家庭環境の子どもたちが
通っているのだから。

個人ではどうにもならない課題を一緒に考え、意識していく子どもたちが
やがて大人になった時を想像してみたら、きっとその方がいいなーと思うのです

そして、
誰かに支えられて生きていくのは、障害のある人だけじゃない。
誰だって、一人じゃ生きていけないでしょ?

松原高校の生徒たちは、きっとそんな風に、
障害のある人の問題に取り組んできたけれど、
おそらく障害のある友達だけに意識が向いていたわけじゃない。
障害のある友達を大切に支えあっている学校の中では、
その瞬間瞬間で一番しんどい子のことを、
皆で支え合うことが当たり前になっているようです。

ついでに言えば、
そんな周りの人たちに囲まれていると、
結果的に、障害のある子も、すごーく成長します。
友達がやってることを真似て、訓練では身につかなかったことまで
やってのけるようになるんです。
そんな報告をたくさん見聞きしてきました。

そういえば、ちぃも、昨日、初めて夜のプールに入ることができました。
(これまでは、プールサイドに置いたビニールプールでした(笑))
底がどこまでの深さなのかがわからなくて、すごく怖いのだけど、
皆が入ってるので、ちぃも入りたかったようです。
(介助員さんが、一緒に水着になってくださり、
それで、安心できたようです。ありがとうございます。)


さて。
今年の1年生の中に、障害のある人の理解がなくて、
ちょっと困ったことがあったようです。
卒業生が、ちぃをかばって、めっちゃ怒って知らせてくれたそうです。
(どうもありがとうねー)

明日は、私も1年生にちぃの話をさせていただくことになりました。
こうして、一人でも多くの人にちぃを知ってもらえること、
とてもありがたいです。
私たち親がいなくなるまでの間、ちぃの知り合いや、
障害のある人も同じ人なんだ、と理解してくれる人を
たくさん作りまくりたいと思っています。

それにしても、
すでに道を作ってくださっている先輩たちの後を歩くだけなんて、
ちぃにとっても、本当にありがたい。
それでも、普通高校を受験する勇気はない、と思われたとしたら、
せめて小学校の入学ぐらいは、地域の学校へ入学してみたらいいのに、
と思います。
特に重度といわれる子の方が、地域の小学校に向いているように思います。

  
posted by イムニー at 11:05| Comment(0) | 共に学び共に育つ教育

2014年07月03日

北摂「障害」のある子どもの高校進学を考える学習会

知的障害のある生徒の高校進学に関する学習会の案内が届いていたので、
ここでもお知らせします。

大阪府の教育委員会の方が実際に来られて、
「知的障がい生徒自立支援コース」「共生推進教室」の説明をしてくださいますので、
関心のある方は、ぜひ参加してみてください。
どなたでも参加可能なので、
参考にしてみようと思われる他府県の方でも参加は可能です。
(ただし、大阪府のみの制度です。)

------------------------------------------
10441200_672983222787162_4242515202934421103_n.jpg10464190_672983562787128_4379043058267906302_n.jpg


第23回 北摂「障害」のある子どもの高校進学を考える学習会
みんなといっしょに高校へ!

2014年7月19日(土)午後1時30分~4時30分
場所:島本町ふれあいセンター 3階第4学習室
講師:大阪府教育委員会首席指導主事 島津邦廣さん
  豊能地区進路保障協議会事務局次長 齊喜慶三さん
(話を聞いた後、個別の進路相談にも応じます)

じっくり聞いて、みんなで考え
しっかり、進路を決めましょう!
障害があっても、点数をとるのが難しくても、府立高校に入れるの?
障害が重くても大丈夫?どんな方法で受検できるの?
「受検時配慮」って何?入学してからも「配慮」はあるの?
「知的障がい生徒自立支援コース」って「手帳」がいるの?
「共生推進教室」って何?倍率は?選考基準は?筆記テストは?
卒業後の進路は支援学校高等部の方が、たくさんあるんじゃないの?

参加費:無料 手話通訳あります
主催:「障害」のある子どもの教育を考える北摂連絡会
協力:大阪府教育委員会
協賛:障害者の自立と完全参加をめざす大阪連絡会議
  高校問題を考える大阪連絡会
後援:能勢町教育委員会 豊能町教育委員会 池田市教育委員会 箕面市教育委員会 豊中市教育委
員会 吹田市教育委員会 摂津市教育委員会 茨木市教育委員会 高槻市教育委員会 島本町教育委
員会

島本町ふれあいセンター
〒618-0022 大阪府三島郡島本町桜井3-4-1
TEL
075-961-1010

JR島本町から徒歩約7分600m
阪急水無瀬駅から徒歩約15分1.2km
posted by イムニー at 02:34| Comment(0) | 共に学び共に育つ教育

2014年07月29日

夏休みに入って…

すっかり更新頻度が減って申し訳ないです。
夏休みに入りましたが、
昼間の事業所さんはお盆休みしかないので
ちぃも、退屈せずに元気に過ごしています。

母の私の方は、
自分の時間が少し減ったものの
学校への送迎がないので、
少し気が楽で、のんびり過ごしております。

まあ、晩は、相変わらず長い夜で、
お風呂に入る回数が増えたり、
かき氷を食べる回数が増えたり、
あれやったり、これやったり、
お決まりのパターンが色々あって、
それに付き合うのは、ちょっと大変ですが、
それでも、学校がない分、全体的には早く寝てくれています。

パパは、今年もたくさん夏野菜を育ててくれていて、
すでにたくさん収穫できました(^_^)

今月は、荒川の桃を購入に行き、
おいしい桃を、たんまり食べましたよ。
まだまだ桃のコンポートなんかは、
冷凍してストックしてありますヽ(´▽`)/

近所の盆踊り大会へは、
今年も浴衣を着せて、出かけたちぃ。
大喜びでした。

とはいえ、まだまだ夏本番は、これから!
めいっぱい楽しみたいと思います。

毎日、暑いですが、
皆さんも、どうぞ体調こわさないように、
夏の思い出たくさん作りながら、
暑い夏を乗り切ってくださいねー(*^_^*)

posted by イムニー at 14:29| Comment(2) | 共に学び共に育つ教育

2014年07月30日

『みんなの学校』〜教育はどこへ行くのか?

以前、こちらで紹介させていただいた
朝日新聞社の月間『Journalism』の4月号特集「教育はどこへ行くのか?」
に掲載されていた真鍋俊永さんの記事を紹介したいと思います。

真鍋さんは、『みんなの学校』(関西テレビ)というドキュメンタリーを制作されて
第9回日本放送文化大賞 準グランプリを授賞されました。
その作品を手がけた思いはとても熱くて、真鍋さんのお人柄もステキなのですが、
真鍋さん自身も、大空小学校の取材を通して、多くのことを感じられたそうです。

大阪では、重度といわれる障害のある子も
『ふつー』の学校で、当たり前に皆と机を並べて学んでいます。

そんな迷惑な・・・と思われる方も、まだまだ多いかも?ですが、
何年か前に、重度といわれる子どもたちは
養護学校にだって入学できなかったのです。
行くところがないじゃないか、と、重度の障害のある子を地域の学校で
受け入れをはじめたのが最初だったのだと思います。

その結果が、
それがもう周りの大人たち自身がまず目からウロコで、
子どもたち同士のかかわり合いは、
想像をはるかに超えていく展開になっていったのでした。
おそらくその時から、
障害のある子もない子も一緒に当たり前に育つことの素晴らしさを実感し、
そして、今も実践し続けているのでした。
(全ての学校ではないけれど…)

障害児の親が何を言うか?
と思われるでしょうが、
私自身も、毎日、ちぃと学校へ通いながら、
子どもたちの凄さに感激し、ちぃの凄さも実感し、
周りの大人の関わりが変わっていく様子も見せつけられて
多くの感動をいただいてきました。

真鍋さんも、同じような感覚でいらっしゃたのではないか?
と思っているところです。
どれもこれも共感できます。
ぜひ、読んでみてください。
『障害のある子の為』だけではないはずですから。
(1)から(9)まで、順に紹介させていただきます。

-------------------------------
(1)「みんなの学校」
...
 私がディレクターとして制作したドキュメンタリー「みんなの学校」は、2012年4月から1年間かけて、大阪市内の公立小学校を取材した番組である。貧困、不登校、暴力といった教育現場で増えている問題に加え、大阪で急速に進められる教育改革をテーマに制作した。
 番組は13年5月6日深夜0時25分から関西テレビで放送され、その後、FNSドキュメンタリー大賞参加番組として、全国のフジテレビ系列局で深夜帯を中心に放送された。関西での視聴率は2・3%だったが、舞台となった学校には多くの問い合わせや激励の声が届き、放送から1年近くたった今も、教育関係者が頻繁に視察に訪れている。
 取材を始めた当時、大阪市の教育は大きく揺れ始めていた。橋下徹市長の誕生から数カ月がたち、管理と競争を重視する大阪維新の会の考え方は教育の世界にも影響を与えはじめていた。
 直前の3月に行われた大阪府内の卒業式では、府立高校の民間人校長(橋下市長の友人でもある元弁護士)が、「君が代斉唱」で教職員たちが起立したかどうかだけでなく、歌っているかどうかを口の動きでチェックするという事態が起きていた。私の感覚では、「誰のための卒業式なのか」という批判が強く起きるはずの出来事だが、労組や教育関係者以外にあまり批判は広がらなかった。逆に市長と知事はこれを絶賛し、この民間人校長を大阪府教育長に抜擢した。
 その後に改正された大阪市職員基本条例の職員倫理規則に「入れ墨を施さないこと」という一文が盛り込まれるなど、教職員を含む市職員への管理は強められていた。大阪の教育現場は、「信頼」で成り立つものから「規則」で統制するものへと舵が切られた。
 このころ橋下市長が繰り返し発していたメッセージは、「学校間、教職員間の競争を促せばよい教育になる」というものだ。当時、大阪維新の会の人気は高まりをみせ、教育にさほど関心の高くない市民の多くには「悪くない改革」と捉えられていたが、私には到底そうは思えなかった。その後も、教育委員の入れ替えや民間人校長の採用、全国学力調査結果の学校別開示の強要、そして学校選択制の導入を求めることなど、あらゆる手段を使って教育が変えられていった。
 「選挙で選ばれた首長の意向が教育に反映されないのはおかしい」という理屈で政治が教育に介入することが、声高に主張されていた(今では国の教育改革の場でも同じように主張され始めた)。昔から「共に生き、共に学ぶ」という考え方を大事にしてきた大阪では、障害がある子も地域の学校に通うのは、特別なことではなかったが、大阪維新の会が進める改革で変わろうとしていた。
 私は「かつてのよき大阪の教育が壊されつつあることを世に訴え、もう一度、維新が進めているような改革でよいのかを立ち止まって考えるきっかけになる番組を作りたい」という問題意識で取材を始めた。学校を題材にしたドキュメンタリーを作ることで、このような改革の流れに疑問の声をあげたいと考えていたからである。
(続く)

-------------------

全文は、こちら↓に紹介されています。

posted by イムニー at 01:10| Comment(0) | 共に学び共に育つ教育